感情の淘汰

街を歩いた。いや、町か。

コンビニまでの5分もない道程。

誰もいない。

車は数台。

いつだかの夜を思い出す。

あの夜も、そう、誰もいなかった。

あの時は、車も。

寂しいな、と感じた。

少し久しぶりのような気がする。

寂しいという感情。

確かに、全くそういった感情を感じなくなったわけではない。

ただ、比べれば、格段に減ったと言える。

何故?歳を取ったからなのか。

否。

きっと、自分がそう望んだからだろう。

いつからなのか。

しかし、これはもう決まっていたのだと思う。

あの2年前の、失った夏から、ずっと。

感情は波のように、そう、ぶれる。

それを排除したかったのかもしれない。

痛みに鈍感になることは、確かに他人の痛みをわからなくなることではあるが、

その一方で、自らを傷つけるものから守る術にもなることを

知っていたのだろう。

探している。

不変の式を。

ぶれない、変数の少ない世界。

そのために、きっと、生きているのだ。

Remove all ads